イングランド代表の躍進を支える育成プログラム
サッカーのイングランド代表がここ数年、好結果を残していることは言わずと知れた事実でしょう。とりわけ、若い選手の台頭が目立つのも特徴です。いわゆるアンダー20やアンダー19などが、ワールドカップや欧州選手権などといったトップレベルの大会で優勝などの好成績を収めています。
特筆すべきは「セント・ジョージズ・パーク世代」とも呼ばれるアンダー17の世界大会での優勝です。まさかとも言われる躍進ぶりは地元紙はもとより、数多くのマスコミやメディアが取り上げています。イングランドの若手がここまでの躍進を見せているのは、国を挙げての取り組みが実を結んでいると言えるのかもしれません。サッカーイングランド代表は、1966年のワールドカップで優勝したのを最後に長年に渡って栄冠の座に着くことができない状態が続いていました。危機感を強く感じたサッカー協会は、もう一度サッカー王国としての実力を取り戻したいとして大胆な改革に着手したのです。
そこで設立されたのが、イングランド中央部にあるサッカー協会所有のトレーニングセンターであるセント・ジョージズ・パークです。今ではサッカー教育の聖地として知られています。具体的な取り組みとして、小学校高学年になる頃には独自の養成プログラムによる指導を受けることができ、数年後にはトップレベルのプレーヤーが在籍するチームへの合流を目指します。このような地道な活動がイングランドを支えていると言えるでしょう。